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盛岡を舞台に映画「ナイスの森2」製作へ 「盛岡の映画」と言ってもらえるように

(右から)「ナイスの森2」のプロデューサーのアダムさん、監督の石井さん、三木さん、伊志嶺さん

(右から)「ナイスの森2」のプロデューサーのアダムさん、監督の石井さん、三木さん、伊志嶺さん

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 盛岡などで撮影が行われるコメディー映画「ナイスの森2 盛岡情緒戦記(仮題)」の制作に当たり、監督とプロデューサーらが8月29日に盛岡市役所でメディア向け説明会を開いた。

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  映画「ナイスの森2」は、2005(平成17)年に劇場公開されたコメディー映画「ナイスの森」の続編。石井克人さん、三木俊一郎さん、伊志嶺一さんの3人の監督によるユニット「ナイスの森」による作品で、21のエピソードから成るオムニバス形式の映画。国外で根強い人気があり、各国の映画祭などで度々上映されている。

 「ナイスの森2」のプロデューサーを務めるアダム・トレルさんも、「ナイスの森」ファンの一人。アダムさんは8年ほど前に旅行で盛岡を訪れて以来、盛岡の魅力にはまって移住を決意したといい、2022年から盛岡に住んでいる。映画と音楽が好きなアダムさんは、特に「映画館通り」の存在や商店街のBGMにレゲエが流れているところに魅力や面白みを感じたという。

 「ナイスの森は海外で人気だけど日本人には知られていない。盛岡はナイスの森に似ていて、まだ多くの人に魅力が伝わっていない」とアダムさん。「ナイスの森と盛岡の面白さを伝えるためにはどんなことができるか考える中で、ナイスの森の続編を盛岡で作ればいいと思い付いた」と話す。

 その後、アダムさんと石井さんが交流する中で続編制作の話が持ち上がり、三木さんと伊志嶺さんも快諾。2年前から盛岡でのロケハンや脚本作りを進めている。石井さんは「なんでこの作品なんだろうと思ったが、海外で上映した時の観客の反応を見て『続編もいける』と考え始めた。盛岡は住んでみたいと思ってしまう街だと感じている」と話す。

 作品は3人の監督による3つのエピソードを組み合わせ、さんさ踊りや南部鉄器、民話などの盛岡らしい要素も盛り込む。盛岡市内を含め県内では11月に撮影を予定し、エキストラの募集も行うという。キャストは未発表だが、盛岡出身者も出演予定。国内での公開は2027年中を見込む。

 伊志嶺さんは「実は20年間、続編を作りたいと祈ってきた。私は沖縄出身なので東北にはあまりなじみがなかった。盛岡や岩手についてリサーチを進めると、民話や民謡などとの関わりが面白いと感じた。これから冬がどれくらい寒いのかが気になるところ」と話し、参加者の笑いを誘った。三木さんは「盛岡は妖怪などの超常現象的なものが身近なものになっている感じがとても好き。作品の中に盛岡の皆さんに喜んでもらえるポイントを仕込みたい」と意気込む。

 アダムさんは「盛岡の皆さんに『盛岡の映画』『僕らの映画』と言ってもらえる作品にしたい。今ヒットしなくても、10年後、20年後、30年後、40年後に、この作品を見た人が盛岡に来てもらえるように」と話す。

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