
盛岡市の農家などが出店するファーマーズマーケット「1ノ1の市」が8月30日、いわぎんリース駐車場特設会場(盛岡市中ノ橋通1)で開催される。
昨年盛岡市が社会実験として設置した広場「なかのはし1-1(いちのいち)ひろば」の成果を受けて行うイベント。「なかのはし1-1ひろば」は、地域交流の場や子どもの居場所づくり、地域の緑化などの課題解決を図り、住民同士が緩やかにつながる場所にすることを目的に昨年7月末~10月末まで開設した。周辺商店街や企業などが運営を担い、普段は憩いの場や遊び場として開放したほか、週末や休日にはイベント会場として活用し、「いちわん」の愛称で親しまれた。
「いちわん」利用者アンケートの結果では、9割以上が広場の継続を希望と回答。2回目の社会実験を行う考えもあったが、今回は市の予算に頼らない民間の活動とし、「いちわん」の運営にも関わった「肴町商店街振興組合青年部(4S会)」や地域商社「manordaいわて」などが実行委員会を立ち上げ、駐車場を所有する岩手銀行や市の協力の下、イベントを企画した。
実行委員会の佐藤祐史さんは「外部から人を呼び込むというよりは、周辺エリアに住む人の暮らしがちょっと豊かになるようなイベントにしたいと考え、出店者や近隣住民と会話を楽しみながら買い物ができるファーマーズマーケットを企画した。4S会としても、肴町商店街アーケード以外の場所で行う、チャレンジングな活動になる」と話す。
イベント名の「1ノ1の市」は「いちわん」の名称の由来にもなっている「中ノ橋通1丁目1番地」という住所から取った。当日は盛岡市内や雫石町、九戸村から8事業者が出店予定。旬の野菜や蜂蜜、ジュース、革細工などを販売する。
青空駐車場や空き地の活用に向けた実験的な意味合いも込める。実行委員会の佐々木大さんは「例えば、企業が持っている駐車場は曜日曜はほとんど使われていないこともある。1ノ1の市は、そういう所を活用して小規模的なイベントが可能なのではないかという実験でもある。『いちわん』の近隣に住む人や、働く人、学びに来る人、遊びに来る人、皆さんの人生が少し楽しくなるようなことをこれからも展開したい」と話す。
開催時間は8時~11時。雨天の場合は肴町商店街アーケード内の旧ホームセンター前で行う予定。