
御所小学校(雫石町)の児童が4月25日、学校近隣の畑でヘーゼルナッツの植樹を行った。
植樹を企画したのは、盛岡市や雫石町などの畑でヘーゼルナッツの栽培を行っている内澤啓太さん。同小学校の近くの畑で栽培を始めた際、「せっかく近くにあるなら、一緒に何かできないか」と考えていたという。畑の規模を広げるに当たり、新しい苗木を小学生と一緒に植樹することにした。
当日は3年生と4年生合わせて約30人が参加。内澤さんが「ヘーゼルナッツを知っている人」と質問すると、10人ほどが手を挙げたが、多くの児童は「知らない」と答えた。「ヘーゼルナッツは皆さんが食べているクッキーやチョコ、アイスにも使われている」と説明されると、「そうなんだ」「知らなかった」と驚く様子が見られた。
内澤さんから、ヘーゼルナッツの主要産地であるトルコやイタリアと岩手の緯度が近く、栽培に適していること、岩手での研究の歴史、内澤さんが栽培を始めた理由などの話を聞き、児童らは植えてから4年目の木を観察。「花がかわいい」「思ったより大きい」と思い思いに感想を話した。
その後、児童らは新しい畑に移動し、ヘーゼルナッツの植樹に挑戦。内澤さんから植え方の説明と植える時のこつを聞き、1人1本の苗木を受け取った。児童らは堆肥と土を混ぜて穴に入れ、そこに苗木を植えて土を優しくかぶせた。「皆さんが中学生になる頃には、5メートルくらいになっていると思う」と内澤さん。児童たちは「えー」と驚きの表情を浮かべた。
4年生の児童は「植えるのが大変だったけど、楽しかった。私たちが4年後に大きくなるのと、一緒に成長するのが楽しみ。予想では、カカオが小さくなったみたいな実がなると思う。食べてみたい」と期待を寄せた。
内澤さんは「初めての取り組みでこちらもどきどきわくわくしたが、皆さんが楽しそうで良かった。まずは地元の皆さんにヘーゼルナッツの栽培について知ってもらいたい。子どもたちにもヘーゼルナッツの成長を見守ってもらえれば」と話す。