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盛岡市市史編さん事業完了報告 盛岡らしさにつながる歴史を感じて

「盛岡市史現代 通史編」を持つ内館市長(左)と熊谷委員長(右)

「盛岡市史現代 通史編」を持つ内館市長(左)と熊谷委員長(右)

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 1950年代から2019年までの盛岡市の歴史と記録をまとめる「市史編さん事業」の完了報告と、「盛岡市史現代 通史編」の引き渡しが3月21日に行われた。

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 市では1950(昭和25)~1981(昭和56)年にかけて「盛岡市史」21分冊を刊行。合併前の都南村では1974(昭和49)年に「都南村誌」1巻を、同じく玉山村では1979(昭和54)年に「村誌たまやま」1巻を、それぞれ刊行している。2019年に市制施行130周年を迎えたことをきっかけに、昭和中期以降の時代を市史として編さんするため、2020年に市史編さん室を設置し、有識者や専門家などと共に市史編さん事業に取り組んできた。

 2024年3月には行政資料や統計、新聞記事、年表などを掲載した「盛岡市史現代 資料編」と、市内の街並みや風景、暮らしの様子などの写真から時代と社会の移り変わりをまとめた「盛岡市史現代 写真集」を発行。写真集は発売開始から1週間で販売予定数の250冊が売り切れたことから要望を受け7月から増刷分を販売している。3月21日、資料編に基づいて市の歴史と発展をまとめた「盛岡市史現代 通史編」が発行となり、5年間にわたる事業が完了した。

 同日には市史編さん委員会の熊谷常正委員長が市役所を訪れ、内館茂市長に事業完了報告を行い、「通史編」を手渡した。熊谷さんは予定通り事業が完了したことを伝え、内館市長は「盛岡に対する理解や愛着を深め、未来を作る一翼を担う一冊になることを願う」と受け取った。

 報告と引き渡しを終えた後の懇談で内館市長は「歴史を理解し、振り返る機会を持つことはとても大事。歴史が積み重なって今の盛岡があり、さらに積み重ねた先に未来の盛岡がある」と話した。

 熊谷委員長は「委員会で議論を重ねる中で、盛岡らしさというのは一言で表すことができないという話が出てきた。これまで市民が積み重ねてきたすべてが盛岡らしさにつながっているのではないか」と話す。「通史編」の見どころについては「盛岡市史現代は、資料・通史・写真の3部構成。資料編はデータ、通史編はそのデータを基にした盛岡の物語。今回まとめた時代は複雑で、いろんなことが起きている。ジャンルごとに章になっているので、興味のある所から読み進めてもらいたい」と呼びかける。

 A4判、上・下巻合わせて704ページ。価格は上・下巻セットで6,000円。今月27日まで市役所本庁舎5階市史編さん室で販売する。4月1日以降は「もりおか歴史文化館」のミュージアムショップで取り扱う。

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