岩手大学の学生団体「さんもり」による「盛岡城マスコットキャラクターお披露目会」が現在、盛岡市肴町商店街アーケード「ホットライン肴町」内で開催されている。
同団体は、岩手大学と盛岡市が地域の活性化や課題解決などに取り組む学生団体を支援する「地域課題解決共創事業」をきっかけに、昨年7月から活動。盛岡城跡公園をテーマに、同公園への興味関心を高めるきっかけづくりに取り組んでいる。
今年は盛岡城をモチーフにしたマスコットキャラクターの募集を企画。キャラクターのアイデアを考えたり描いたりする過程で、盛岡城について知ってもらうことを狙った。集まった230点の作品を団体メンバーや盛岡市の職員、もりおか歴史文化館の職員らが審査し、最優秀作品候補3点を選出。一般投票でマスコットキャラクターとなる最優秀賞を決定した。
一般投票では予想を上回る約2000票が集まった。代表の浅野奈美さんは「1000票を目指そうと思っていたのでとても驚いた。企画して良かった」、広報担当の小室祐人さんは「メンバーそれぞれに『推しキャラ』がいて、投票結果を見て毎日盛り上がるのが楽しかった」と振り返る。
投票の結果、最優秀賞に選ばれたのは、盛岡城の石垣をモチーフに「渡雲橋(とうんきょう)」でつながっている「盛岡城が大好きなきょうだい」のキャラクター「いしがききょうだい」。優秀賞は盛岡城のやぐらなどに使われていた「赤瓦」と馬をモチーフにしたキャラクターと、南部家の家紋である「向かい鶴」をモチーフにしたキャラクターとなった。「いしがききょうだい」は今後、同団体の広報物に活用するほか、盛岡城や盛岡城跡公園に関する広報物などへの使用について市と協議を行っている。
11月29日からは最優秀賞のほか、優秀賞、市長賞や南部家第46第当主・南部利文さんによる南部賞などの特別賞受賞作、団体メンバーが選んだ「さんもり賞」受賞作品、市内在住者の応募作品を展示するお披露目会を開催。「さんもり賞」はメンバーがそれぞれ気に入ったキャラを選んだという。浅野さんはデザインの中に「さんもり」が入ったキャラクターを「さんもり賞にぴったりで賞」、小室さんは盛岡城に関するモチーフをふんだんに取り入れたキャラクターを「盛岡愛が詰まっているで賞」に選んだ。
展示では応募作品の中にも取り入れられている盛岡城のモチーフや歴史、関連するエピソードなども解説。浅野さんは「応募してくれた皆さんは盛岡城のことを調べて、考えてくれたことがよく分かる。キャラクターから見える盛岡城の歴史を見つけて楽しんで」と呼びかける。
展示は12月中旬までを予定。