盛岡市子ども科学館(盛岡市本宮)で現在、「第42回星の写真展」が開かれている。
星の写真展は、市民の天文に関する興味と関心を深めることを目的に、岩手県内の天文サークルと連携し、同館が開館した1983(昭和58)年度から開催してきた。今年は「あなたも撮りませんか?星の写真」をメインテーマに、県内6つの天文サークルが撮影した169点の作品を展示する。
メインテーマは同館と各天文サークルが話し合いながら決めるという。サークル側から「本格的な機材がなくても星の写真は撮影できる、気軽に撮ってほしい」という声が出てきたことから、星の写真をもっと身近な存在にしてもらおうとテーマを選んだ。
担当学芸員の高橋智香子さんは「星の写真は一眼レフカメラや専用の機材、高度な技術がないと撮影できないと思われているが、皆さんが持っているスマートフォンやコンパクトデジタルカメラでも撮影できる。皆さんに気軽に星の写真を撮って楽しんでもらいたいと思いを込めてテーマを決めた」と話す。
展示作品のうち、メインテーマ作品53点はスマートフォンやコンパクトデジタルカメラで撮影したもの。9月から10月にかけて地球に接近した紫金山・アトラス彗星や、10月11日に発生した低緯度オーロラ、夏と冬の大三角形などを写した写真が並ぶ。写真に添えるキャプションでは撮影した機種やカメラの設定を説明している。「キャプションを読んだ人が、自分が持っているのと同じ機種だと驚くこともある」と高橋さん。
スマートフォンを使った撮影のこつや、撮影した写真を加工するこつを解説するコーナーも用意。子どもと一緒に訪れ、その解説を写真に撮っていく大人も多いという。高橋さんは「展示作品には一眼レフなど本格的な機材で撮影した写真もあるので、大迫力の写真も楽しんでもらいながら、興味を持ったらまずはスマホやコンデジでやってみてと後押しする展示になれば。星の撮影に気軽に挑戦して、撮影した星が何か気になった時も子ども科学館を頼って」と呼びかける。
開館時間は9時~16時30分(入館は16時まで)。月曜休館。観覧無料。11月24日まで。