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遺跡の学び館で「大館町遺跡」のテーマ展 県内最大級の遺跡の魅力伝える

出土した大木式土器などが展示ケースにずらりと並ぶ

出土した大木式土器などが展示ケースにずらりと並ぶ

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 盛岡市遺跡の学び館(盛岡市本宮)で現在、開館20周年記念テーマ展「大館町遺跡-縄文時代の大集落」が開かれている。

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 同館の常設展示「遺跡ディスカバリー」は、市内大館町地内と大新町地内に所在する岩手県指定史跡「大館町遺跡」の発掘調査を再現したシンボルエリア。大館町遺跡は県内最大級規模の縄文時代中期の大集落遺跡で、約1000年間にわたって営まれた集落とされ、竪穴建物跡などの遺構、大量の土器、石器などが出土している。

 今回は展示を通じて市内に大規模な遺跡があることや、大館町遺跡が遺跡ディスカバリーのモデルになっていることを伝え、大館町遺跡の魅力と縄文文化の繁栄について紹介する。

 展示資料はこれまでの調査で出土した土器をはじめとする遺物が中心。学芸員の伊藤聡子さんは「大館町遺跡では見つかっているのは大木式(だいぎしき)土器という東北地方で作られていた土器で、ふっくらとした形と渦巻き模様が特徴的。おおらかな土器だと感じる」と話す。大木式土器には10種類があり、時代によって形や模様が変化する。展示している土器の中には渦巻き模様が赤く塗られている土器もある。「これは想像だが、土器にも流行があり、赤く塗ったらおしゃれかもと思った縄文人がいたのかも」と伊藤さんはほほ笑む。

 展示は竪穴建物の跡が密集していることから考えられる集落の大きさや、儀式に使われたとされる出土品から見る集落での信仰や祈り、他地域で取れる素材で作られた出土品から考える集落の交易などについて解説。遺跡ディスカバリーのモデルとなった、1991(平成3)年に行った第40調査についても紹介する。

 期間中、11月17日に学芸員による講座を行うほか、同日から12月8日まで岩手県立大学との共同研究として音声解説ガイドのテスト体験を行う。来館者にガイド端末を貸し出し、テーマ展と常設展示の一部で5つの年齢層に分けた音声解説やクイズを行う。

 伊藤さんは「現代は便利な暮らしだが、今につながる文化は大昔から続いている。縄文時代の大集落で生きた人々の繊細な技術や心の豊かさを持っていたことを想像して、今の暮らしと比べて楽しんでもらいたい」と話す。

  開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。入館料は一般=200円、小中学生=100円、小学生未満・市内在住の65歳以上は無料。月曜、毎月最終火曜休館。来年2月9日まで。

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