先月閉館の映画館が「復活」-盛岡ピカデリーで「おくりびと」上映

「おくりびと」上映を知らせる手書きのチラシ。盛岡ピカデリーにて

「おくりびと」上映を知らせる手書きのチラシ。盛岡ピカデリーにて

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 盛岡市で映画館を経営する南部興行(盛岡市大通2、TEL 019-653-5957)は2月26日より、1月末に閉館した「盛岡ピカデリー」(盛岡市中央通1)を臨時開館し、映画「おくりびと」の上映を始めた。いったん閉館した映画館を再度開館して映画を上映するのは珍しい。

「おくりびと」の上映後に続々と出てくる観客

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 同社は同作品を、昨年秋の封切りから別に経営する映画館ルミエールで上映してきたが、今回米アカデミー賞を受賞したのをきっかけに観客数が急増。ルミエールの座席数が80席と少ないことから、2倍以上の180席を確保する盛岡ピカデリーを再度開館し、再上映に踏み切った。

 27日には朝と昼の上映前に同社の小暮信人社長が舞台前であいさつ。今回の経緯について説明するとともに、訪れた観客に対し感謝の言葉を述べた。

 同作品配給元の松竹に25年間務め、滝田洋二郎監督との交流もあるという小暮社長。今回の上映について、「各国でさまざまな賞を受賞するにつれてお客さんが増え続け、米アカデミー賞を取ってからは満員で入れない人が出てきた。お客さんに迷惑をかけるようになってしまったので、恩返しの意味も含めて対処した。徹夜で看板づくりをするなど、上映するには大変だったが、お客さんから拍手や激励の言葉をいただくとやはりうれしい」と話す。「元気のなくなるニュースばかりがあふれる中で、みんな何か感動するものを求めているのだと、改めて知った」とも。

 上映時間は10時30分、13時、15時30分、18時。料金は、大人1,800円、大学・高校生1,500円など。60歳以上は1,000円。夫婦どちらかが50歳以上であれば2人で2,000円になる。

 上映は3月末までを予定。

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