盛岡商工会議所などが主催する「短歌のまち もりおか」推進事業は10月14日、「もりおかの短歌(うた)」の夏の部で優秀賞10首を発表した。
同事業は今年7月より、石川啄木のふるさとである盛岡の街を詠った短歌を観光客や市民から一般募集。締め切りの8月31日までに寄せられた116首の中から、優秀とされる10首を選んだ。応募者数は76人。県外観光客からの応募は50人を数えた。選者は岩手県歌人クラブ副会長の柏崎驍二さんほか。
啄木の短歌は七五調の字数にとらわれることなく、3行の詩にした時の文字の流れやイメージがポイントで、散文詩に近いのが特徴。今回、寄せられた作品も観光客ならではの視点から盛岡を詠ったものが目立った。
選者の柏崎さんは「良い短歌が投稿されていて良かったと思う。今後さらに投稿数が増えることを期待している」とコメント。広報担当者は「思った以上に内容の良い作品が多く、驚いている。啄木を好きな観光客が投稿したのかも」と話している。
受賞者には南部型染めのテーブルクロスが贈られたほか、応募者全員に盛岡を撮影した写真のポストカードが送られた。
同事業は、この後も秋・冬・春と続けられ、それぞれ10首を選出。来年夏に行われる「短歌甲子園」で年間グランプリを選出する。
現在は秋の部を募集中。作品は盛岡をテーマにしたものに限る。応募資格は問わない。応募は専用の投稿用紙により、投稿は石川啄木記念館や盛岡市内のホテルや旅館、盛岡駅などに設置された専用ボックスに投函する。秋の部の締め切りは11月30日。