盛岡城跡の桜にカラスの模型設置 野鳥ウソ食害に新対策

桜の上に設置されたカラスの模型。まるで本物が飛んでいるように見える

桜の上に設置されたカラスの模型。まるで本物が飛んでいるように見える

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 盛岡城跡公園の管理を行うNPO法人緑の相談室(盛岡市内丸)は、野鳥のウソによる食害から桜の花芽を守るために、今年からカラスの模型の設置を行っている。

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 同公園にはソメイヨシノを中心にエドヒガンやサトザクラなど約200本の桜の木があり、春には花見の名所として多くの市民や観光客が訪れる。一方で、冬になると野鳥のウソが飛来し、桜の花芽が食べられてしまう状況にある。ウソはソメイヨシノを好んで食べるため公園内の桜の多くが食害に合い、特に2013年と2015年は多くの花芽が食べられ、花の数が少なくなった。こうした状況から、桜の花を守るために同法人ではウソ対策を進めてきた。

 今年は以前から行っている反射テープによる鳥よけに加え、カラスの模型を初めて設置。模型による対策は他県の桜の名所でも取り入れられている方法で、効果があることから導入を決めた。公園内8カ所に模型をつるし、本物のカラスが飛んでいるように見えるように工夫を凝らした。併せて同法人では1日に4回公園内の見回りを実施し、ウソの姿があった場合は爆竹を用いた対策を行っている。

 同公園内では今年1月下旬からウソによる食害が確認されている。今のところ被害は少ないが7本ほどの木に食べられた形跡があり、同法人の担当者らは警戒を強めている。

 担当者は「春を楽しみに待っている人がたくさんいる。皆さんをがっかりさせないためにも、今の時期からの対策が大切。すでに被害があり心配だが、どうやら今年飛来した群れの数は少ないようだ。今後もしっかり見守っていく」と意気込む。

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