盛岡を拠点に活動する劇団「現代時報」が第18回公演「鉈屋町怪談」を7月と8月に行う。
同企画は「身の毛もよだつ怪談演劇」と題し、7月に大慈清水御休み処(どころ)で「死んでも元気な美しい屍(しかばね)」、8月に盛岡町屋三●亭(さんきてい、●=七が3つ)で「理由」の2作を連続上演する。
怪談話を上演するきっかけとなったのは、昨年3月に大慈清水御休み処で公演を行い、「町家の空間と演劇がマッチしたから」と同劇団代表の高村明彦さん。「町家は風情がある建物。前回は家族をテーマにした現代劇を上演したが、今度は建物に合った怪談話をやりたいと思った」と話す。
上演される2作品は、時代劇と現代劇と特色の異なる物語。7月公演の「死んでも元気な美しい屍」は、同じく盛岡で活動する「架空の劇団」に所属する高橋拓さんが脚本を手掛ける。死んだはずなのに夜な夜な動き出す娘の屍を演じる岩手出身の女優中村真生さんの客演も見どころ。8月公演の「理由」は高村さんが脚本を手掛ける現代ホラー。マージャンを理由に集まる3人の女性を中心に、思惑がずれていく恐怖を描く。どちらも物語性が強く、怖いものが苦手な人でも楽しめる内容になっているという。
高村さんは「町家での上演は劇場と違い臨場感があるので、体感しに来てほしい」と呼び掛ける。
上演日は「死んでも元気な美しい屍」=7月18日~20日、「理由」=8月21日~23日。両公演とも19時30分開演。チケットはそれぞれ、前売り=1,000円、当日=1,200円、高校生以下=800円。盛岡劇場内喫茶てあとる、川徳、プラザおでってで取り扱う。