デザイン事務所マルツ工房の吉田つとむさんとデザイナーの俵たけしさんがこれまでの旅を紹介する「旅展」が現在、旧石井県令邸(盛岡市清水町)で開かれている。
旅好きの2人は、約15年前にヨルダンのぺトラで知り合った。吉田さんは46歳、俵さんは76歳。親子ほど年齢が離れているが、デザインという共通の背景を持ち意気投合。時がたち、俵さんは「風の谷のナウシカ」のモデルになったといわれるパキスタンのフンザから中国を目指すシルクロードの旅に出ることを吉田さんに伝えた。フンザでの再会を約束し、2014年春にパキスタンで再会。今回は、吉田さんが撮影したパキスタン旅行の写真や、俵さんが旅行中に書き上げたスケッチを展示する。俵さんは開催期間中に似顔絵制作(3,000円から)も行う。
吉田さんは「俵さんはお父さんのような存在。俵さんのために展示会を企画した」と話す。「イスラマバードから1週間1銭も使うことなくフンザまでたどり着いた。インフラは整っていないが人の優しさに支えられて旅を進めることができた。展示を通じて本当のイスラム教徒がどんな人たちかを知ってほしい」とも。
吉田さんは今回の展示会に合わせ、パキスタンの旅をつづった書籍「愛と感動と怒涛(どとう)ふんだりけったりのパキスタン旅行」(1296円)を自費出版。展示会終了後は、盛岡市内書店でも販売する。
開催時間は11時~18時(最終日17時まで)。入場無料。5月23日まで。