音楽教室などを展開する東山堂(盛岡市中ノ橋通1)が2月24日、動画共有サイトでドキュメンタリー動画「千葉次郎の挑戦」を公開した。
昨年制作・公開したCMが「泣ける」と話題になり、再生回数が230万を超え、同CMの展開がビジネス情報サイトに取り上げられるなど注目を集めた同社。
今回公開したのは、同CMを見た新郎の父がサクソフォンを習うために音楽教室に入会してから練習を重ね、息子の披露宴で演奏するまでを密着し記録した4分45秒の動画。
同動画の主人公は千葉次郎さん。同社の無料体験レッスンに訪れた千葉さんの動機が「息子の披露宴で演奏したいから」と知った同社音教事業部副部長の田口龍児さんは、その日のうちに密着撮影をオファーしたという。
「何かを伝えたいというよりもただ驚かせたい、披露宴を盛り上げたい」と千葉さん。同社は通常のカリキュラムに演奏曲を仕上げるための特別指導も加えた。千葉さんは4カ月間、月3回、一関から盛岡の教室に通い、その度に田口さん、広告プランナー、制作会社スタッフが集まり千葉さんを撮り続けた。
両家と撮影の交渉をする上でうれしい誤算もあった。当初、千葉さんが演奏するときのピアノ伴奏は、同社が用意した音源を使う予定だったが、新婦の家族がピアノ経験者であることがわかり、約2カ月練習し録音した。新婦側の家族が演奏に参加したことも同動画の大きな見所となった。
田口さんは「スタッフへの気遣いを毎回口にしてくれる千葉さんが素晴らしかった」と振り返る。「演奏中は式場の中には入れなかった。不安もあったが歓声が聞こえてきて涙が出た」とも。「音楽に限らず、何かを始める時のきっかけは単純なことかもしれない。始めるまでは億劫でも始めてしまえば生活の中に入り込むのだなと思った」と千葉さんとの交流を振り返る。
動画は同社ホームページで見ることができる。