11月9日、しぇあハート村(盛岡市本宮5)内デジコンシェアオフィスMORIOKAで「ゲーム業界第一線で活躍するプロに聞く」と題してソニー・コンピューターエンタテインメント浅野剛史さんの講演会が行われた。主催は、デジコンシェアオフィスMORIOKA。
「今、老後が不安です」の一言から講演を始めた浅野さんは、プレイステーション2用ゲームソフト「ワンダと巨像」のゲームプランナーとして活躍、現在は同社のオープンプラットフォーム事業推進部でプレイステーションモバイルプロジェクトの運営推進に携わる。浅野さんが青森滞在中に、「デジコンシェアオフィスMORIOKA」のうわさを聞き付け同オフィスを訪れたことから、今回の講演会が実現した。
当日は、ゲーム開発を志す専門学生ら約30人が参加。「プレイステーションモバイルの現状と今後」「ゲーム制作基礎知識」「エンターテインメント業界で働くためにはと」と3つのテーマで講演。「(ゲームプランナーは)ロジックに考えすぎるより、人に何を感じさせたいかが大事。人間の心の動きを考えるのは、人が好きじゃないとできない」と制作への思いを伝えると、参加者は真剣に耳を傾けていた。参加者からはゲームデザインやゲーム業界の今後の方向性についてなどゲーム業界の最先端で活躍する浅野さんへの質問が飛んだ。
浅野さんは「老後に『面白いゲーム』が残っているのか、新しい面白さが芽生えてきていない。柔軟な発想で制作者の思い通りに、誰でもゲームを制作できる環境づくりをしていきたい」と今後の抱負を語った。