岩手県立博物館は1月5日から、東日本大震災津波で被害に遭った文化財の救援活動報告特別展として「平成の大津波被害と博物館-被災資料の再生をめざして-」を開催している。
同展では、津波の歴史、沿岸市町村保有の文化財被災状況や救出活動に関する資料を展示。被災資料の現状報告とこれまでの全国支援に感謝し、これからの支援を求めることが目的。
同館には震災からこれまでに約10万点の被災文化財が救出のために寄せられている。津波のため塩に浸かった文化財は除菌、除泥、脱塩などクリーニングを行い修復にあたってきた。その文化財の中から陸前高田市、宮古市、釜石市、山田町などが保有していた100点を展示、作業工程や被災状況などをパネルで解説している。
担当の目時和哉さんは「被災した市町村からたくさんの文化財が救出されていることを知ってもらいたい。これからの文化財の復興のためにも関心を持ってもらえれば」と話す。
期間中、第2・4日曜に講座も開催。2月10日・11日には、シンポジウムも開く。
開館時間は9時30分~16時30分。入場料は、大人300円、学生140円。3月17日まで。