クリスマスローズにかける熱意がCDに-湯川れい子さん作詞

ジャズシンガーのmegさんが歌うシングル「クリスマスローズ」。作曲はギタリストの押尾コータローさん

ジャズシンガーのmegさんが歌うシングル「クリスマスローズ」。作曲はギタリストの押尾コータローさん

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 ジャズシンガー、megさんのニューシングル「クリスマスローズ」が11月28日、ユニバーサルミュージック(東京都港区)から発売された。

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 このCD、冬に咲く花として知られつつある「クリスマスローズ」の生産を手がける盛岡市の生花店「フラワーショップ リール」(みたけ3、TEL 019-641-8788)の高橋信さんと和重さんの園芸家親子の思いが「形」になったものだ。

 花の種類が少なくなる冬の時期にも「こんなにきれいに咲く花を見てほしい」という思いから、数年前にクリスマスローズの生産を始めた高橋さん。原種をイギリスから取り寄せるなどして品種改良を重ねた結果、花色のバリエーションも豊富になり、県内はもちろん国内でも指折りの生産者として知られるようになった。

 その熱心な様子を知った同店の隣に住む開業医の平野繁さんが、東京で音楽プロデューサーをする弟の平野治さんに伝えたところ、作詞に湯川れい子さん、作曲に押尾コータローさん、編曲にテレビや映画音楽を手がける大島ミチルさんが参加し楽曲が完成。昨年デビューした新人ジャズシンガーのmegさんが歌うことで、CDリリースに至ったという。

 CD作りのきっかけを与えた平野繁さんは「3年ほど前の冬の朝、高橋(信)さんに連れて行かれるようにして岩手山の麓にあるクリスマスローズの生産農場に行ってみた。すると、そこにあったのは雪の中にありながらもしっかりときれいな花を咲かせていたクリスマスローズ。この力強い姿を多くの人に見てほしくて、何かできないかとひと肌脱ごうと思った」と話す。

 すでに日本の音楽業界では知られる存在となっていた弟の治さんにその話をしたところ「最初はあまり乗り気ではなかった」が、「岩手に生まれた君が岩手に何か恩返しができるチャンスでは」との兄の言葉に動かされ、作詞界では大御所の湯川れい子さんやアコースティックギタリストの押尾コータローさんらに楽曲制作を依頼。約3年の月日を経て今回のCDリリースとなった。

 「高橋さん親子、弟、音楽家のみなさん、そして自分も含めていろんな人の情熱がこのCDには込められている」と繁さん。「正直、今の岩手は経済的にいい状況とは言えず、人はみな自信を失っているかのよう。岩手の人にはこのCDを聞くことで元気を取り戻してほしい。そして全国の人には、このCDを通して岩手を知るきっかけにしてほしい」と話している。
 先日、この曲のキャンペーンに盛岡を訪れたmegさんについて繁さんは「会ってみるととても華奢な感じ。この曲の背景をよく理解してくれていたのでうれしかった」と話す。

 年明け早々にもクリスマスローズの出荷を控える高橋和重さんは「作曲者や作詞家に直接お会いしたことはないが、話が回り回ってクリスマスローズがこのようなCDという形になって本当良かった」と話している。花のクリスマスローズについては「種を蒔いてから花が咲くまでに3年かかる手間のかかる花。でも、その分咲いたときの美しさは何ものにも代えられない魅力がある」とも。

 CD「クリスマスローズ」はアコースティックな透明感のあるポップスの仕上がり。

 「フラワーショップ リール」では発売日に入荷したCD20点がすでに完売。12月8日ごろには新たに50点が入荷する予定だという。盛岡市内の各CD店にも順次入荷される予定。価格は1,200円。

meg(公式ウェブサイト)フラワーショップ リール

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