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盛岡・祈りの灯火に向けて準備進む 静かに祈り、防災考える日に

2022年に行われた祈りの灯火

2022年に行われた祈りの灯火

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 東日本大震災12周年行事「祈りの灯火(ともしび)2023 つたえる・つながる・ささえあう」が3月11日、もりおか歴史文化館前広場・災害公営住宅県営南青山アパート集会場「森のテラス」などで開催される。

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 「祈りの灯火」は、2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災で犠牲になった多くの人への鎮魂と、被災地の復興を祈ることを目的に、2012(平成24)年から毎年3月11日に開催されている。当日は会場内に牛乳パックを使って作るオリジナル灯籠や、宮古市田老地区で考案された「田老式灯籠」などを並べて点灯する。

 実行委員会では毎年市内各所で灯籠の製作会を行っている。昨年は新型コロナ禍の影響により製作会の回数が少なかったが、今年は学校や公民館での製作会を再開。全国のボランティアが作った灯籠も順調に届き、例年通り1万個の灯籠が会場に並べられる予定。

 今年は南青山アパートでの実施規模を少し拡大。灯籠の数を増やし、1000個ほどを点灯する予定。盛岡歴史文化館前の会場中央部には「祈りの場」を設け、盛岡広域首長、被災者、市民による追悼式も行う。今年は犠牲者の十三回忌に当たることから特に鎮魂の気持ちを表し、各会場から静かな祈りをささげる。

 実行委員会事務局の金野万里さんは「当時を思い出すことは大切だが、思い出したくないという人もいる。そういった中で、震災を経験した人の言葉を聞く日、それぞれの家庭で災害への備えを確認する日にしてもらいたい」と話す。

 実行委員会では灯籠の事前準備や当日の設置・点灯、翌日の型付け作業などを行うボランティアを募集。日程や作業内容はウェブサイトに掲載し、申し込み・問い合わせは電話(019-654-3523)とメールで受け付ける。都合の良い日時のみでの参加も可能。当日に向けて行う灯籠製作会・組み立て会のスケジュールもウェブサイトに載せている。

 金野さんは「3月11日が震災を思い出すだけではなく、それをどう自分事にするか考え、誰かと語り合う一日になれば。会場で一緒に手を合わせ、祈ってもらいたい」と呼びかける。

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