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もりおか歴史文化館で藩士の日記のテーマ展 藩主の幼少期、ほほ笑ましく

千葉安兵衛の日記などが並ぶ展示室

千葉安兵衛の日記などが並ぶ展示室

 盛岡藩士・千葉安兵衛の日記を題材にしたテーマ展「『千葉記』に見る南部利雄(としかつ)の幼少期」が現在、もりおか歴史文化館(盛岡市内丸)で開かれている。

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 千葉5代~9代の盛岡藩主に仕えた藩士で、特に9代藩主・利雄が2歳の頃から、付役・守役などを40年近く務めてきた。「千葉記」は千葉が記した7冊からなる日記の写しで、利雄の父で7代藩主・利幹(としもと)が亡くなる前後から、利雄が6歳ごろまでの成長が記され、利雄の幼名「辰之助」の名が出てくる。

 展示を担当する学芸員の小原祐子さんは藩士の日記を読むのが好きだという。「分かりやすく現代風にいうと、千葉安兵衛は辰之助の『じいや』のような存在。千葉記には藩主の幼少期の様子が分かるエピソードが多く、子どもらしい一面が分かり、ほほ笑ましい。藩士たちがどんな仕事をしていたのかも読み取れる」と話す。

 展示では千葉記から抜粋した10のエピソードと関連資料を展示。利幹が亡くなった後、2歳の辰之介が江戸から盛岡に移り住んだ時の記録や、年中行事、辰之助への贈り物の記録、暮らしの様子などを紹介する。年中行事のエピソードでは、端午の節句と七夕について記されたものを抜粋。端午の節句では屋敷を出てのぼり旗を見に行ったこと、七夕には千葉が辰之助に竹と短冊を贈ったことが記されている。盛岡藩らしいエピソードとしては、八幡例祭を屋敷の物見やぐらのような場所から眺めた記録を取り上げている。

 辰之助の贈り物の記録からは、ぜんまい仕掛けのからくり人形や小さな亀を贈られたエピソードを紹介。小さな亀は「御田屋清水堀」という屋敷から近い堀に放流したと書かれている。辰之助のいとこに当たる8代藩主・利視(としみ)が辰之助にたこを贈った記録も記されている。小原さんは「利視は辰之助と、その弟の万之助のことを気にかけて、度々屋敷を訪れて様子を見たり、贈り物をしたりしていたようだ。幼い子どもたちを見守ろうとしていたのを感じる」と話す。

 現在の菜園地区に当たる場所で虫捕りをしたエピソードも紹介。関連資料の盛岡城と周辺を描いた地図と照らし合わせると、辰之助が暮らしていた屋敷「御新丸」と菜園が近いことが分かる。「千葉が住んでいた場所と御新丸の距離も近く、菜園の近くは千葉の通勤ルートだったかもしれない」と小原さん。「辰之助の所に向かいながら、『そろそろ屋敷で遊ぶのは手狭だな、ここで虫捕りするのはどうかな』と考えていたかも。そういう想像を膨らませながら、幼い藩主と藩士の姿に思いをはせて」とも。

 開館時間は9時~18時(入場受け付けは閉館30分前まで、4月1日からは19時閉館)。観覧料は、一般=300円、高校生=200円、小・中学生=100円(4月1日からは一般=450円、高校生=300円、小・中学生=150円)。第3火曜休館。4月20日まで。

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