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岩手の食にまつわる雑誌「地から」創刊 「作り手とつなぎ手」の思いを伝えて

「地から」創刊号の表紙。畑にいる虫をイメージしたテントウムシが描かれている

「地から」創刊号の表紙。畑にいる虫をイメージしたテントウムシが描かれている

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 岩手の食に関わる人々を応援する情報誌「地から」が5月15日、創刊した。

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 同誌では食に関わる人を「食のほとりに集う人」と表現。「作り手とつなぎ手」をコンセプトに、農家などの「作り手」、料理家や飲食店、販売店といった消費者と作り手を結ぶ「つなぎ手」に焦点を当てた。食をテーマに取り上げた理由は、関心を持つ人が多いことや自分の経験に置き換えやすいため。誌名の「地から」には、「力」と「地域から」「地面から」といった思いを掛け合わせた。

 地から編集会議室の佐藤利智子さんは「さまざまな分野の作り手と関わる機会があることや、子どものころから農業が身近な存在だったことも雑誌を作るきっかけになった。第1次産業をはじめとする食にまつわる物事が岩手の根を支えていると考えている。その魅力を伝えると同時に、後継者不足などの危機についても触れられたら」と話す。

 創刊号は、どのような雑誌か読者へ分かりやすく伝えるため、内容のメッセージ性を重視。県内で新しい試みに挑戦する農家を中心に取り上げた。コーナーごとにデザイナーが異なるため、誌面構成に決まりごとは作らず、使用するフォントの種類や大きさをあえてそろえていないことも特徴となっている。今後は林業や漁業に携わる人、消費者側の食事風景、県内の食文化などを少しずつ取り上げながら内容の幅を広げ、年2回の発行を目指す。

 佐藤さんは「まずは人を知ってもらいたい。岩手には良い作り手やつなぎ手がたくさんいる。その人たちが何を思い、考えているのかを誌面からくみ取って、食について改めて考えるきっかけにしてもらえたらうれしい」と呼び掛ける。

 B5判、48ページ。価格は700円。現在はインターネットでの販売を中心に、「necco 202 store」「kasi-friendly」「ひめくり」で取り扱うほか、「さわや書店」でも取り扱う予定。

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