器などの欠けや割れ、ひびを漆で修復し、金や銀の粉をかけて仕上げる「金継ぎ」の基礎技術を学ぶ講座「もりおか金継ぎ部」が6月4日に開かれた。
運営しているのは、漆の技術の継承や生産安定化支援などを目的に活動するNPO法人「漆文化遺産」。代表理事の松沢卓生さんは、漆の精製加工と販売などを手がける「松沢漆工房」の社長で、金継ぎ修理の対応も行っている。
「金継ぎを教えてほしいという問い合わせもあり、興味関心の高まりを感じていた」と松沢さん。気軽に漆と金継ぎを学べる場として昨年、県の若者交流活動拠点「いわて若者カフェ」で金継ぎ教室を定期開催。世代を問わずに多くの人が通いやすい教室を立ち上げようと、昨年8月に閉店した文具店「くまがい文具」(盛岡市三ツ割5)の跡地が、地域の集いの場として活用されているという紹介を受け、今年4月に「もりおか金継ぎ部」を開講した。
部員は金継ぎキットを購入し、自分で直したい器を持ち込んだり、教室が用意した器を使って金継ぎを学ぶ。漆で接着した器の継ぎ目をやすりで滑らかにする作業に取り組んでいた部員は「楽しく熱中できるのが魅力。指先の感覚が重要で、何度も触れていると、でこぼこが分かるようになるのが面白い」と話す。「削りすぎかもしれない」という指導を受けると、「まだまだ難しい」と苦笑い。
部のモットーは「失敗してもいいという大らかな気持ちで、自分のペースで楽しむこと」。「接着する時にずれたり、段差が残ったりしても、それが味わいだという人もいる」と松沢さん。「割れたり、欠けたりしてしまった器も自分の手で直せる楽しみを感じてもらいたい。金継ぎは一度学べば自宅でもできる技術。漆との触れ合い方を知り、漆は難しいものではなく生活の中で生かせる存在として受け止めてもらい、漆文化の中に一歩踏み入れてもらうきっかけになれば」と呼びかける。
開講時間は、木曜=10時~20時、日曜=10時~16時。開講時間中で好きな時間に受講できる。対象は小学生以上。月会費は1万円で、初回は材料費8,000円が別途必要。申し込みはメールで受け付ける。見学可。