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盛岡・東家で「岩手」がテーマの落語をお披露目 創業111周年記念して

洋服姿で各都道府県を題材にした「同時代落語」を披露する柳家花緑さん

洋服姿で各都道府県を題材にした「同時代落語」を披露する柳家花緑さん

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 「d47落語会『岩手県』」が11月28日、老舗そば店「東家 本店」(盛岡市中ノ橋通1)で行われる。

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 同落語会は、47都道府県のそれぞれの土地をデザインの視点から編集するトラベルガイド「d design travel(ディ デザイン トラベル)」の発売に合わせ、各都道府県を題材にした新作落語を作り、披露していくというもの。「d design travel」は2009年に創刊し、一冊ごとに1つの都道府県を特集するスタイルでこれまでに23冊を発行。11月9日に岩手版が発売される。

 7月には公募によって集まった参加者と編集部による公開編集会議を開催。参加者らが取材候補先を考えるディスカッションなどを行った。編集長の神藤秀人さんは「予想していたよりも、私たちの取り組みを知っている参加者が多くてうれしかった。言葉で話すよりも、アンケートに書かれた思いが熱いところに県民性を感じた」と話し、「岩手は量より質な部分があったという印象。面積が広い分、地域の良さを外へ発信しない遠慮がちな一面も感じた。県内の皆さんにも自分の地元以外のエリアを旅してもらいたい」とも。

 落語会は2012年にスタートし、今回で20回目を迎える。落語家の柳家花緑(かろく)さんが洋服姿で椅子に座り、脚本家の藤井青銅さんの脚本による落語を口演する「同時代落語」のスタイルで各地を題材にした新作落語を披露するほか、古典落語1席と、花緑さんと藤井さん、「d design travel」の発行人・ナガオカケンメイさんによるトークショーも行われる。

 岩手では今年創業111周年を迎える「東家」と共催で開催。「東家」5代目社長の馬場暁彦さんはこれまでさまざまなイベントを企画していたことをきっかけに、同誌の取材を受けた際に「落語会の会場はどこが良いか」という相談を受けたという。同社では店舗やホールなどを会場に行う落語会「そば屋寄席」を行っていたことから、本店を会場にできると提案した。開演前には「振る舞い蕎麦」も用意する。

 馬場さんは「そば屋寄席も本店からスタートしたもの。記念に何かしたいとは考えていたので良いタイミングだった。111周年は一つの通過点。先代たちの頑張りや、地域の皆さんのサポートがあったからこそ続いてきた。これからも一層皆さんに愛してもらえるよう、いろんなことに挑戦して、楽しいことを演出していきたい」と話す。

 落語会を主催するD&DEPARTMENT PROJECTの担当者は「d design travelの岩手号と同じく、岩手落語も1つしかない。どんな落語になるのか楽しみにしてもらいたい。会場となる東家の雰囲気やたたずまい、そばの味と合わせて、お腹と耳と目で目いっぱい岩手らしさを堪能して」と呼び掛ける。

 当日は17時開場、19時開演。振る舞い蕎麦は開場から開演10分前まで。チケットは前売り=3,000円、当日=3,500円(残席がある場合のみ販売)。チケットは東家本店・大手先店・駅前店のほか、D&DEPARTMENTウェブサイト、電話予約(TEL 03-6427-2301)などで取り扱う。定員は111人。

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