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食べ歩きブログ「盛岡食いしん爺」が本に 爺が選ぶ「盛岡の自慢」を巡って

「盛岡食いしん爺のもりおかじまん」表紙を飾る後姿は盛岡芸妓のとも千代さん

「盛岡食いしん爺のもりおかじまん」表紙を飾る後姿は盛岡芸妓のとも千代さん

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 盛岡の街を紹介する雑誌「盛岡食いしん爺のもりおかじまん」が2月22日、発行された。

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 同誌は食べ歩きブログ「盛岡食いしん爺日記」の著者・千葉さんによるもの。千葉さんは盛岡市内で働き、地域の人との交流を通じて盛岡の良さを再認識し、それを広めたいという思いがブログを始めるきっかけになった。

 ブログの内容は盛岡の名店やお気に入りの場所、市外・県外へ出かけた旅行記などさまざままだが、食にまつわる話題がメイン。「食べ歩きをテーマに決めたのは食べることが好きだから」と千葉さん。盛岡で長年暮らす「食いしん坊」が「爺」になったことからタイトルを決めた。ブログは2016年1月にスタート。現在は700人近い読者がいる。

 ブログを始めたところ所、読んだ人から「本にしてみたらどうか」という声が出始め、そこへ「盛岡を紹介する雑誌を作らないか」という声が掛かかり同誌の制作を決めた。千葉さんは「県外から盛岡に移り住んだ人に『盛岡ってどう?』と聞いた時、川や山と街並みの美しさ、食べ物のおいしさ、暮らす人の良さを伝える声が多い。市民にとっては当たり前のことかもしれないが、それがそろっているから住みやすいのだと思う。そんな盛岡を改めて回ってみようという気持ちで作った」と話す。

 誌面は千葉さんが選んだ「盛岡の自慢」を、カメラマンの松本伸さん、デザインを担当したイラストレーターのさいとうゆきこさんと3人で巡る形式。ブログ同様に飲食店の紹介を中心に、街の風景や歴史と文化などにも焦点を当てた。メジャーな名物から、地元ならではの名店までをバランスよく取り上げ、盛岡を知る人・知らない人、どちらが読んでも面白く感じるように工夫。文体も押しつけにならないよう、「お茶を飲みながら隣の人へ語りかけるイメージ」に仕上げた。

 作り手をクローズアップするとともに、ごく普段の店の雰囲気を伝えることを重視し、掲載されている店舗や施設のほとんどはアポなしの突撃取材だったという。千葉さんは「とにかく取材が楽しかった。突然の依頼にも快く応えてくれるのも、盛岡の人の良さを感じていた」と話し、「この本をきっかけに、街を歩いて、皆さんにも盛岡を再発見してほしい」と呼び掛ける。

 B5サイズ・54ページ。価格は864円。市内の東山堂とさわや書店本店・フェザン店で取り扱う。

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