盛岡で「ニャンとも幸せプロジェクト」始動 猫の一時預かりボランティア募集

ミルクボランティアの元で過ごす子猫

ミルクボランティアの元で過ごす子猫

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 野良猫の保護や里親募集型猫カフェの運営などを行うNPO法人「もりねこ」が6月から、盛岡市の市民協働事業として、盛岡市保健所に保護された猫の一時預かりボランティア支援事業「もりおかニャンとも幸せプロジェクト」をスタートした。

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 盛岡には動物愛護センターがなく、保健所へ保護された猫の収容頭数や収容期間は最低限にとどまっている。特に子猫の場合、数時間おきにミルクを与えるなど付きっ切りのケアが必要で、保健所では引き取りづらい状況にある。

 「もりねこ」ではスタッフと、子猫の哺乳をメインで行う「ミルクボランティア」で保護を行っているが、人手が足りていない状況が続く。そこで猫の預かり先を広めるために、子猫だけではなく成猫を含めた預かりボランティアの募集を提案。愛護センターの有無に関わらず、民間と行政が協力して今できることとして評価を受けた。

 もりねこ代表の工藤幸枝さんは「保健所や市内で活動する皆さんのおかげで殺処分数は減少しているものの、全てに対応しきれていない。民間だけではできないことや、行政だけではできないことがある。適正な保護と殺処分ゼロを目指すためにも、協力して命を守りたい」と話す。

 今回の事業では保健所に収容された猫の一時預かりをボランティアへ依頼。保護猫は譲渡に適した月齢や体調になるまでボランティアの元で過ごす。猫と暮らすために必要な物品やご飯、期間中の医療費は同NPOが支給する。譲渡時期が来たら、譲渡会や保健所にて新しい飼い主を募集し、そこで飼い主が見つからない場合や継続したケアが必要な場合は同NPOが猫を引き取るほか、ボランティアがそのまま飼い主になることも可能となる。

 事業の開始を前に、6月21日の9時30分から「盛岡タカヤアリーナ」(盛岡市本宮5)2階会議室で説明会を開く。説明会ではボランティア登録の受け付けも行う予定。登録には審査があり、身分証明書が必要となる。

 法人が運営している猫カフェ「もりねこ」には現在50匹ほどの猫が保護され、ほぼ満室状態にあり、保健所などからすぐに猫を預かることができない。工藤さんは「こうした現状を改善するためにも一時預かりボランティアの役割が必要」と話し、「ボランティアに興味はあるが、一歩踏み出せないという人も多いと思う。こちらでしっかりバックアップをするので挑戦してみてほしい。まずは説明会へ足を運んで」と呼び掛ける。

 説明会の参加には事前申し込みが必要。参加無料。問い合わせは同法人(TEL 019-613-7773)まで。

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