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盛岡「さわや書店」、古典文学を「うそ紹介」 新企画で古典手に取りやすく

フェアの売り場には看板も設置

フェアの売り場には看板も設置

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 盛岡の「さわや書店フェザン店」(盛岡市駅前通)は、古典文学作品をうそのあらすじなどで紹介する「古典嘘八百」を企画した。

「古典嘘八百」の小冊子。表紙には「全部大嘘です!」の注意書き

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 同企画は9月末から始まった「光文社古典新訳文庫10周年フェア」に合わせたもの。同店スタッフの長江貴士さんと松本大介さんがフェアの案内を見て、「古典を読んだことがない人も参加して、興味を持ってもらえる企画ができないだろうか」と考えているうちに、作品タイトルや著者名などから連想した本の内容とは全く関係のない「うそ紹介」を作るアイディアを思いついた。

 企画を担当する長江さんは「会話の中からたまたま生まれた企画が形になった。『古典文学は難しい、取っ付きにくい』というイメージがあって、なかなか手が伸びないという人が多いと思う。実は自分も苦手意識があって、あまり読んだことがなかった。うその紹介で古典へのハードルを下げて、面白がってもらえたらうれしい」と話す。

 企画の対象となる作品は「リア王」「赤と黒」「クリスマス・キャロル」など古典文学54作品。同店では8月18日から9月12日まで、ツイッターを通じてうそ紹介を募集。「リア王」には「リアカー売るならリア王!」、「赤と黒」には「新しいオセロの説明書。従来の白黒と一緒にしてもらっては困る!」などの紹介文が70点ほど集まった。その中からスタッフが57点を選んで小冊子にまとめ、フェアの開始に合わせて店頭に並べた。

 締め切りを過ぎた後も同店ではうそ紹介の投稿を呼び掛けている。長江さんは「本は読むだけではなく、考え方によってはいろいろな遊び方ができる。古典嘘八百も作品のジャンルを変えるなどして、長く楽しんでもらいたい。まずは売り場に足を運んで、冊子を手に取ってほしい。うそをきっかけに本当の作品に触れるきっかけにしてもらえれば」と呼び掛ける。

 営業時間は9時~21時。フェアの期間と小冊子の配布は10月末までを予定している。

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